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中総体県大会 観戦記

今回も試合観戦に向かわせてもらった。
ちょっと出発が遅れて時間ギリギリに到着し、車を降りてドアを閉めた瞬間「ピーッ!」という笛の音が聞こえた。
応援の方々の反応も、「やっぱり来ましたか」というより「遅いですよ」に近い反応だった。
野辺地夫妻も応援に来ていて、いつもながらの知った面々に囲まれての観戦と相成った。

初戦の相手は上田。
盛岡地区の予選を勝ち上がってきた実力は侮れない。
が、始まって数分後、これは勝機が充分にあると感じた。
球際に対する厳しさで、やや福岡に分があった。
ボールの支配率も上回っている。
朝一発目の試合という事、硬さが残っていたことを差し引いても、充分に勝機を見出せる展開だった。

<第一試合>
福岡 3 - 0 上田
得点者:賢心、聖斗、奎介

支配率が上回っても、フィニッシュまで持っていけないというもどかしい展開が続いた。
お互いにミスが目立ち、パスの受け手のいない、ただボールを前に蹴りだすシーンが目立った。
ものすごくひいき目に見て、前に蹴りだしてしまえば、直近の危機は回避出来る。
しかし、マイボールにならないという事は、相手にも攻め込む隙を作ってしまうという事だ。
賢心、聖斗、和貴の3人でも充分にパスを回せる技量があるにもかかわらず、県大会というネームに緊張していたのか、脚にボールが付かない。
それでも徐々に相手ゴール前に押し込めるようになったのも、賢心のこまめなポジショニングの修正が、相手のマーカーを振り切り始めたからだ。
一瞬の相手の混乱から、DFを抜き去り、GKと1対1になる場面を作り出した。
ここでは賢心が一枚上手だったようで、GKもかわして無人のゴールに蹴り込む落ち着きぶりを見せた。
パワーシュートだけが賢心の代名詞ではないというところを見せたシーンでもあった。
実はこのシーンには、後の展開に絡む深い意味性というものを持っているのだが、それは後ほど。
先制点というものはチームに勢いをもたらすのに充分過ぎる効果を発揮するもので、それ以降は福中メンバーの動きもだいぶ安定してきた。
そんな中、中央でボールを持った聖斗に対して、仕掛けを警戒したのか、相手選手が全く寄ってこない場面があった。
時間にして3秒ないし4秒くらいだっただろうか。
その一瞬の隙に、寄せて来ないのならとロングシュートに打って出る聖斗。
このシュート、蹴った瞬間「入る」と確信した。
やや前目にポジションを取っていたキーパーの頭上を越え、例えキーパーがまともなポジションを取っていたとしても絶対取れないだろうという鬼コースに突き刺さった。
キーパーの位置を分かった上で蹴ったのだとしたら大したものだ。
元々視野が広かった聖斗だから、きっと狙ったのだろう。
暑さもあって運動量が落ちてきた頃前半終了となり、個人的には一番危険だと感じる「2点差」での折り返しとなった。

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後半が始まり、特に急ぐわけでもないゆったりしたペースからリズムを作ろうとしていたようだ。
しかし、相手も勝ちたい意識があるはずで、強いプレッシャーによって試合開始直後の様なバタバタ感が襲ってきた。
そこに相手のプレッシャーも強くなってリズムを失い、主導権が移ってしまいそうな流れに入りつつあった。
それを止めるのはやはり賢心。
危ないと見るや、個の力で少々強引に突破する姿勢を見せる。
たまらずファールで止めてしまう相手DFに、審判からのカードを提示させるに至った。
このわずかな1プレーが、再び福中に流れを引き寄せた。
ところが、奎介の緊張度合いが尋常ではなく、ボールが脚に付かない。
どフリーのシュートも、当たり損ねで大きく外してしまう始末。
それでもドツボにハマらないのが奎介のいいところで、ようやくチャンスをモノにする時がやってくる。
賢心がやや左サイドでボールを持って仕掛ける中、右からゴール前に走り込んできた奎介だったが、密集地帯に入り込み過ぎて、賢心がパスを出すのをやめてしまった。
その後、バックステップしながらフリースペースに移動したところ、賢心は逃さずに横パスを出す。
少々びっくりした様子の奎介は、パックステップしながら無理な体勢になりながらもダイレクトでシュートを撃つ。
これがニアサイドの狭いコースに突き刺さり、待望の追加点をもたらした。
2点差ゲームでの「次の1点」というものは、試合の流れを大きく変えてしまう事があるだけに、この追加点は見ている保護者たちに大きな安心感を与えた事だろう。
その後はメンバーを変えながら、残り時間を凌ぐ展開となった。
明里・響希の姫様2人には残念ながら出場機会は与えられなかった。
出しても問題無さそうだったんだけどなぁ・・・。
暑さも考慮して、メンバーの体力的な事も考えて出してあげても良かった気がするのだが。

9:30開始の第1試合でありながら、32~33℃くらいはあったであろう暑い試合だった。
14:00開始の第2試合に向けて体を休める面々だが、その後もじりじりと上がっていく気温に、見ているオレもすっかり参ってしまった。
そしてもっとも暑かったであろう時間帯に、第2試合が開催されたのだが・・・。

<第二試合>
福岡 0 - 8 大船渡一

この気温での2試合目は、やはりキツかった。
恐らくは35℃くらいだろうか。
圧倒的な力の差を見せつけられたとは思えなかったが、ほんのわずかな差が大きな差になっていくのが目に見えてわかった。
そんな高度な事をしてくる訳でもないが、気付けば点が入っているという展開。
福岡の足が止まっていた事もあるのだが、寄せればかわされ、待てば仕掛けられるという悪循環から抜け出せない印象だった。
つまり相手は強かったという事なのかも知れないが。
唯一対抗出来る能力を持つ賢心も、一人では単発な攻撃に留まってしまう。
それでもチャンスがなかったわけでもないし、何よりこの日はGK下堀君がものすごく当たっていた。
彼がいなければあと7~8点は入れられていてもおかしくないほどだった。
しかし終盤は、体力的に余裕がある事を活かして、数的優位を作って畳みかけられ、8失点で幕を閉じた。

ギャラリー目線として言わせてもらえれば、2試合見る事が出来ただけでもありがたい事だった。
それぞれが出来る事をやったのだろうし、目標だって持っていただろう。
それが届かない事もあるのが勝負の世界。
人生の中から見れば、ほんの一瞬の時間でみせた意地の張り合い。
これからも積み重ねていくものがあるだろうが、間違いなく忘れえぬ一瞬だったに違いない。
ホント、暑い中お疲れさん!

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【音楽】作曲家シリーズ・宇野誠一郎 「ベルトクイズQ&Q」

「ベルトクイズQ&Q」

1970年代、平日の午後0時から放送されていたクイズ番組。
今ではすっかり見られなくなった視聴者参加型の賞金獲得クイズ番組である。
司会は押坂忍、アシスタントに岸ユキを起用。
さらに余談だが、対戦クイズに勝ち抜けていくと挑戦出来る「ミリオン・ステージ」においての性格診断コンピューターの声は、後に「機動戦士ガンダム」でセイラ・マスを演じた井上遥である。



オレはこの番組が好きでいつも見ていた。
この頃から、アルファベットの「Q」にただならぬ魅力を感じていたのである。
残念ながら、これまでの長い長いネット生活の中で、いまだにこのテーマ曲の音源を入手出来ていない。
なので、アニメ「ちびまる子ちゃん」から抜粋してみた。
オリジナル音源を使用しているのが嬉しい。
携帯電話がまだiモードだった頃、耳コピーでこのテーマ曲の着メロを自作したのはいい思い出だ。

昇龍 ブルース・リー

7月20日はブルース・リーの命日。
初めてブルース・リーを目にしてから、早くも43年の歳月がたった。
ギリギリだが、いわゆる「第1世代」である。
映画を観て、当時発売されていたサウンド・トラック・レコードを聴き、写真集を見ては余韻浸る日々を過ごしたものだ。
当時はビデオなどというものは無かったからねぇ。

そんな第1世代にとって、積年の願いが実りつつある。
日本初公開時の映画フィルムが次々と発見されている。
「それが何か?」と言われそうだが、当時はアジア映画の評価が低く、香港の映画を洋画として公開するために、わざわざアメリカから英語版を輸入し、独自の音声・音楽編集を施して公開している。
その時に権利を保有していた配給会社の権利切れなどにより、著作権の所在が中に浮いた状態が続いていた。
それと同時にマスターフィルムも所在不明となり、1980年代後半に発売されたビデオも、音声の違うバージョンであったため、第1世代のファンからの不評を買ってしまう。
オレも当時、レーザーディスクを購入したのだが、かつての記憶と全く違う音声にガッカリしたものだ。
それから約30年。
「死亡遊戯」の初公開版フィルムが発見され、昨年は「ドラゴン怒りの鉄拳」の初公開版が、不完全ながら見つかった。
そして今年、「ドラゴンへの道」の初公開版が発見・公開され、第1世代が満足出来るまであと少しというところまで迫っている。
生きてる間に、全作品の初公開版が発見される事を願う。



ここに貼り付けたのは、2012年に制作されたドキュメンタリー「アイ・アム・ブルース・リー」の予告編。
ブルース・リーに人生を変えるほどの影響を受けた者達が、自身のブルース・リー愛を語る映画で、ファン目線で観るとすごく共感出来る。
反面、興味の無い人には全く面白くない映画である。
この映画を観て思う事は、この映画のタイトルに込められた意味が、映画を観て共感出来る人達の共通語だという事だ。
ファンにとっては、誰しもが「I am BRUCE LEE」なのである。

【音楽】作曲家シリーズ・宇野誠一郎 「小さなバイキング ビッケ」

「小さなバイキング ビッケ」

カール・スーネル・ヨンソン原作の児童文学。
バイキングの家族が世界を渡り歩き、そこで遭遇する苦難・困難に立ち向かい、成長していく物語である。
解決方法は児童文学らしく武力ではなく、主人公のビッケのとんちと知恵によって切り抜ける話が多い。
いわゆる「海外版・一休さん」である。
現在では、元々捕鯨民族であるバイキングがクジラを助ける回があったり、角の生えた兜をかぶるというキャラクター造形が、バイキングの表現方法としてステレオタイプであるという指摘もある。
これにより、再放送やソフト化が難しい状態となっているが、実に下らない理由だと思ってしまうのはオレだけだろうか。



ちなみに、「ONE PIECE」の作者である尾田栄一郎は、この作品を見て海賊に興味を持ったと語っており、曲解すれば「ワンピースの原型」とも言える。

【音楽】作曲家シリーズ・宇野誠一郎 「ムーミン」

「ムーミン」

トーベ・ヤンソン原作の児童文学。
公式にはカバの様な「妖精」であるとの事。
この時代、海外の児童文学をアニメーション化することが多く、この「ムーミン」もそのひとつ。
子供が持つ素朴な疑問に、大人がうろたえるといった場面もあり、その中から子供なりの答えを見つけ出していく流れが多かった。
大人の嗜み(例えば飲酒)に対して、「どうして子供だけいけないの?」という疑問を持ち、周りの人達に聞いて回る話もあった。
この素朴な疑問からの哲学的な結末へ向かう流れは、後にいがらしみきおの漫画「ぼのぼの」にも色濃く反映されている。
また、作品に登場するジプシーの「スナフキン」の存在が、ムーミンたちにとっての未知なる大人の世界への興味の入り口となっており、自らの行動の結果が自分に返ってくるという、イソップ物語にも似た因果応報の話も登場する。



この歌もまた大変知名度が高く、子供でも覚えやすい親しみのある歌となっている。
歌っているのは、「一休さん」や「キテレツ大百科」でおなじみの藤田淑子。
それにしてもこの宇野誠一郎節全開のアウトロのストリングスの美しさと言ったら。
なぜか泣けてくる。

ありがたや、48年

実に自然に、実に変哲もなく、48年が過ぎた。
特別な事もなく、当たり前のように過ぎる一日と同様、この日を迎えた。
実は自然な事でも、当たり前の事でもない日常の積み重ねでここまできたという実感が、今年はある。
さて、これから自分の進む道がどうなっているのか、自分の中で想像していく時期がやってきた。
このままであり続けることが、波風立たない理想なのかも知れないが、このままで良いはずもないのが世というものかも知れない。
こうやって、ああでもないこうでもないと考えながら、無駄とも言える思案に暮れて生きていく事だろう。
なにより、自分がどうしたいのかが一番大事な事。
ある程度それが出来ているオレは、やっぱり幸せ者なのだろうね。

ゆっくりと49年目を迎えるとしようか。

誕生日に貼り付けるのはやっぱりY.M.O.だな。
後期の名曲。
恐ろしいほど緻密なリズム構成。
今時のアマチュアに毛が生えたようなミュージシャンにはマネが出来ないだろうなあ。



「WILD AMBITIONS/Y.M.O.」

【音楽】作曲家シリーズ・宇野誠一郎 「一休さん」

「一休さん」

中央児童福祉審議会推薦と言って真っ先に思い浮かぶのが、この「一休さん」である。
一休宗純の子供時代の説話「一休咄」を基にしている。

禅寺の安国寺を舞台に、一休がとんちを使って身の回りで起こるさまざまな問題や事件を解決していくというストーリー。
登場するキャラクターをユーモア豊かに描きつつも、南北朝の騒乱さめやらぬ混乱した時代背景を織り交ぜて、騒乱の深さをシリアスに描いたエピソードも存在する。
「慌てない、慌てない。一休み、一休み。」というフレーズは、当時の子供達がこぞって真似をした。
さらにとんち対決で知恵を絞る時、両人差し指をひと舐めし、頭で輪を描きながら座禅を組み、木魚の音と共に瞑想に入り、「チーン」という鐘の音と共にひらめきを披露するという一連の流れも真似の対象になった。
そのまま主題歌というのも芸がないので、今回は宇野誠一郎節が炸裂するエンディングテーマを貼り付けてみた。
こっちのほうを懐かしむ人も多いのでは?



オレの小さい頃は日曜日の午前9時からの放送で、当時まだ盛岡にあったデパート「エンドーチェーン」が提供だった。
「エンドーチェーン」の廃業と共に、肴町はバスセンター前にあった建物も壊され、週末になると子供たちの遊び相手となった「森の仲間たち」と共に姿を消し、一時代を終えていった。

【音楽】作曲家シリーズ・宇野誠一郎 「山ねずみ ロッキーチャック」

「山ねずみ ロッキーチャック」

ソーントン・バージェスの子供向け動物物語を原作とし、動物を擬人化したアニメの名作。
野生動物たちの日常生活における寓話が中心となっている。
動物の擬人化という設定においては、「ジャングル大帝」や「ガンバの冒険」などが挙げられる。



よく早起きアニメとして再放送されているのを目にしていた。
今で言う中央児童福祉審議会に推薦されそうなアニメである。
歌っているのは堀江美都子。
宇野誠一郎作品にしては、ブラス系がメインになっている。
これは、製作費に対する音楽の比率が低かったことが想像出来る。

【音楽】作曲家シリーズ・宇野誠一郎 「ふしぎなメルモ」

「ふしぎなメルモ」

手塚治虫の漫画作品。
連載当時は「ママァちゃん」というタイトルだったが、商標の獲得が難しいとのことから改題された。
母親を交通事故で無くしたメルモが、黄泉の国で母の最後の願いにと授かった「薬」を受け、子供だけで社会や世間の厳しさと立ち向かう姿を描いている。
赤いキャンディを食べれば大人に、青いキャンディを食べれば子供になり、医師免許を持つ手塚の、子供にもわかりやすい性教育の側面を持った漫画である。



宇野誠一郎の特徴として挙げられるのは、この作品を主とする「ストリングス・アレンジ(弦楽)」の美しさである。
オープニングのイントロ部分は、作品の内容とのマッチングもあるが、いつ聞いても鳥肌ものの美しさ。
まだ声帯が安定していない子供の歌唱と相まって、この作品のもう一つの顔と言っていい名曲である。

以前仙台のライブハウスで見たクレイジーケン・バンドのライブで、横山剣さんがこの歌を歌ったのはいい思い出だ。

【音楽】作曲家シリーズ・宇野誠一郎 「ひょっこりひょうたん島」

以前、作曲家・山下毅雄を少しばかり特集した事があった。
久しぶりに、作曲家別に掘り下げていってみよう。
今回は宇野誠一郎の特集。
こんな風に大系的に音楽を聴くと面白い発見があるんだよなぁ。

「ひょっこりひょうたん島」

NHKで放送されていた人形劇の黎明期の人気作。
NHKの人形劇のクオリティの高さを知らしめた作品。
NHK人形劇は、その後の教育番組でのマスコット・キャラクターの操演へと?がり、近年においても「おかあさんといっしょ」などで発揮されていた。
ドラマ仕立てとなると、「人形劇 三国志」や、「新八犬伝」、「真田十勇士」、果ては「プリンプリン物語」に至るまで、他の追随を許さない圧倒的なものであった。
実は、物語は死後の世界という設定であった。



作曲家が宇野誠一郎だと認識されなくとも、この作品こそ宇野誠一郎のもっとも有名な楽曲ではないだろうか。
この頃の楽曲は、相当に限られた予算なのか、伴奏の構成がシンプルなのがわかる。
一般的に、ストリングス(弦楽)が入るとコストが高くなる傾向にある。
ちなみに歌っているのは、「キューティー・ハニー」や「リボンの騎士」を歌っている前川陽子である。
余談だが、この「ひょっこりひょうたん島」のモデルとなったのは、宮城県石巻市にある猫の楽園としても有名な「田代島」、または岩手県大槌町にある蓬莱島などと言われている。
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