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【音楽】BEHIND THE MASK/イエロー・マジック・オーケストラ(1979)

とうとう今年も終わりが近づいてきた。
と言っても、40過ぎてからは年の瀬というものの実感が薄れてきている。
昔は年末のワクワク感というものがあった。
きっとお年玉を貰える立場だったからなのだろう。

それでも節目を迎えるために、音楽で一年を締めくくろう。

「BEHIND THE MASK/YELLOW MAGIC ORCHESTRA」

YMO最大のヒットアルバムとなった「SOLID STATE SURVIVOR」に収録の一曲。
ボコーダー「ROLAND VP-330」で歌われる部分は、後のテクノのスタイルを決定付けたと言っていいだろう。
後にマイケル・ジャクソン、エリック・クラプトンがカバーしている。



この曲を聴くと小学校の頃を思い出す。
その当時の自分は、今のFCの子達のように、何かに真剣に打ち込むということをしていなかった。
今のFCの子供達は、当時の自分よりもずっと大人である。

今年も、人生最大の音楽的カルチャー・ショックを与えたYMOで締めくくろう。
みなさん、良いお年を。
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名物ドアマン、お疲れ様

盛岡のハンバーグ店「ベル」の名物ドアマンが、今年いっぱいでついに引退するそうだ。
今や全国に300店以上展開する「びっくりドンキー」の1号店の初代店長さんである。
見ず知らずであるはずのオレに、店の前を通りかがっただけであるにもかかわらず、「こんにちは~」と声をかけて下さる事も多かった。
新聞記事で引退を知り、「盛岡でハンバーグを食べるならここ」と決めていた店だったので、最後のご挨拶にと行って来た。

やっぱりというか、当然の事ながら順番待ち。
外で待っている間、ずっとお話させて頂いた。
「人生は楽しむためにあるもの。だからここを辞めても、やりたい事がたくさんあって忙しいですよ。」と話してくれた。
御歳73歳になるというのに、好奇心が旺盛な方だった。
しかも通勤の際には、体力づくりのため、両足に1Kgずつのパワーアンクルを装着していた。
これには驚いた。

そして印象に残る言葉を頂いた。
「私はここに出勤する時、『ここに出勤する』という意識を持って出勤している。ただ何となくではいけない。常に目的意識を持って生きるべきです。」
なんとなく、子供達への指導にも通じそうな言葉だった。
ただダラダラとボールを蹴っていればいいというものではない。
その行為・行動が、何の為にあることなのかを意識する事。
ほんの15分ほどの待ち時間の中で、ものすごく重要な事を再確認した気がする。

「まだまだやりたいことがある。」とおっしゃっていただけに、「お疲れ様」というのは合わない気がするので、「これからも頑張って下さい。」と声をかけ、最後に一緒に写真を撮らせて頂いた。
次に行く時は、もう店頭に立ってはおられませんが、お店にはまた行きます。
ドアの前にいた事を思い出し、等身大の看板に思いを馳せて、次も美味しく頂きます。

一旦、お疲れ様でした。

【音楽】さらばシベリア鉄道/大瀧詠一(1980)

大瀧詠一が逝去して、早2年が経とうとしている。
亡くなったからといって、特別に聞き込むことをしないほど普段から聞いていた。
もはや「仙人」として半引退状態だった事もあって、新譜を望む事も無く、ノスタルジーに浸る事も無かった。
普段から聞いているので、別段改まるつもりも無いが、命日を前にして取り上げてみよう。

「さらばシベリア鉄道/大瀧詠一」

元々自分用に書いたものだったが、女性視点の歌詞を歌う事に抵抗を感じ、太田裕美に提供しのが初出。
のちに大ヒットアルバムとなる「ロング・バケイション」にてセルフ・カバーされる。
さらにその後、小林旭に提供され、「アキラのさらばシベリア鉄道」として発売された。
提供の際に氏は「必ず”アキラの”と入れるように」と念を押したそうである。

文字通り、冬を意識して作られた歌で、後の「レイクサイド・ストーリー」、「フィヨルドの少女」の系譜にあたる。
これを聞くと夏ソングと冬ソングの違いは、本当に微々たるもの、紙一重の差だと感じる。
北国(岩手)出身の氏ならではの季節感、風景描写と言ってもいいかも知れない。

【音楽】LET'S GO/オリジナル・ラブ(1993)

前回に引き続き、オリジナル・ラブから1曲。
一般的に認知されるようになった「サンシャイン・ロマンス」が収録されたアルバム「EYES」に収録されている。
オリジナル・ラブの中でも「黒っぽい」サウンドが特徴の、ファンクと言っていい曲。

「LET'S GO/オリジナル・ラブ」

友人が言う「40代にはドンピシャ!」とは、この頃の事を言うのだと思うのだが、今度聞いてみよう。
この曲はかなりギターで練習したなぁ。

【音楽】朝日のあたる道(AS TIME GOES BY)/オリジナル・ラブ(1994)

今年の夏前にオリジナル・ラブのライブを観に行った。
その話を聞いた友人が、「ずるい」と言ってきた。
当時からオレの周りにはオリジナル・ラブを聞いていると公言した人はいなかった。
CMソングとか、TVドラマの主題歌とかで、知名度は低くなかったはずなのに。
どうしても「商業ベースに乗らなかったミュージシャン」というイメージが強かった。
「ファンだったの?」と聞くと、「40代ならドンピシャでしょ!友達の結婚祝いにCDをあげたなぁ。」と思い出話を語ってくれた。

新譜が久々のヒットだった事もあって、昔のアルバムも聴きなおしてみたが、やっぱりクオリティは高い。
何曲かこのブログでも紹介したが、比較的有名なのに紹介してなかった曲を貼り付けよう。

「朝日のあたる道(AS TIME GOES BY)/オリジナル・ラブ」

オリジナル・ラブの中でも珍しいと言ってもいい、ストレートなラブソング。
かつてのカラオケのレパートリーだった。
もう20年も前の歌だが、やっぱりいいねぇ。
こういう「色気・エロス」を伴う歌い手はいなくなったなぁ・・・。

【映画】戦場のメリー・クリスマス(1983)

前回ベタなクリスマス記事を書いたが、今回もベタ路線を続けてみよう。
オレは今、安定を求めているのかしら???
決して保守派になった訳ではないつもりだが、革新派でもない事は重々承知している。
そんな折、今日の夜に盛岡で公演中の山下達郎が、喉の調子が悪くなり、一定のパフォーマンスが出来ない事を理由に公演を中止したそうだ。
振り替え公演は行うそうだが、これこそまさにプロの英断と言えよう。

という事で話はそれたが、今回の映画はこれ。

「戦場のメリー・クリスマス」

監督:大島渚
出演:トム・コンティ、ビートたけし、坂本龍一、デヴィッド・ボウイ

原作は、ローレンス・ヴァン・デル・ポストの『影の獄にて』に収録された「影さす牢格子」(1954年)と「種子と蒔く者」に基づいており、作者自身のインドネシアのジャワ島での、日本軍俘虜収容所体験を描いたものだそうである。

1942年、日本統治下にあるジャワ島レバクセンバタの日本軍俘虜収容所で、朝鮮人軍属カネモトがオランダの男性兵デ・ヨンに性的暴行を加えた。
日本語が判る捕虜、英国陸軍中佐ジョン・ロレンスは、ともに事件処理にあたった粗暴な軍曹ハラと奇妙な友情で結ばれていく。
一方、ハラの上司で収容所所長の陸軍大尉ヨノイは、日本軍の背後に空挺降下し、輸送隊を襲撃した末に俘虜となった陸軍少佐ジャック・セリアズを預かることになる。
セリアズの反抗的な態度に悩まされながらも、ヨノイは彼に魅せられてゆく。
同時にヨノイは、カネモトとデ・ヨンの事件処理と俘虜たちの情報を巡り、プライドに拘る空軍大佐の俘虜長ヒックスリーと衝突する。
東洋と西洋の宗教観、道徳観、組織論が違う中、それぞれに迫り来る運命が忍び寄ってきた。

第二次世界大戦をテーマにした戦争映画でありながら、戦闘シーンは一切登場しない。
また、出演者は全て男性という異色作。
実際に行われたとされる、ハラ軍曹らに見られる日本軍の朝鮮人軍属や捕虜に対する不当な扱い、英国などにおける障害者への蔑視行為、寄宿制名門校におけるしごきなどの、歴史の闇の部分も容赦なく描いている。
このあたりは、映画監督・大島渚の真骨頂と言っていい。

ビートたけしが演じたハラ軍曹役には、当初緒形拳や勝新太郎がキャスティングされていた。
緒形はスケジュールの都合、勝とは脚本の変更を要求したため折り合いがつかず、ビートたけしの起用となった。
坂本龍一演じるヨノイ大尉役も、三浦友和、沖雅也、滝田栄、沢田研二、友川カズキらが予定されていたが、各々スケジュールなどが合わず、坂本がキャスティングされると同時に、音楽も担当することとなる。
また、デヴィッド・ボウイ演じたセリアズ役にも、ロバート・レッドフォードや、映画監督フランシス・フォード・コッポラの甥で当時高校生だったニコラス・ケイジ等にオファーをしていたが、両者とも断った。

ここで描かれているのは、日本軍の捕虜への待遇、その根底にある日本独特の「武士道」、「神道・仏教観」や「皇道派、二・二六事件」などの日本国内の情勢や価値観。
また、欧米へのコンプレックスと憧憬、英国人・欧米人にある「エリート意識・階級意識」、「信仰心」、「誇り」などが描かれ、それを超えた友情の存在がクライマックスに至るまで盛り上げられていく。
また、後期の大島作品に流れる「異常状況の中で形作られる高雅な性愛」というテーマも、日英の登場人物らのホモセクシュアルな感情として描写されている。

とにもかくにも、ビートたけしの存在が大きく、狂気に満ち、それでいてどこか悲しげな表情は、かつて散々笑いのネタにされた、アップで映し出される「メリークリスマス、ミスター・ローレンス」というシーンに大きな意義を与えている。
これが後に、「その男、凶暴につき」で映画監督デビューする足掛かりとなっていく。
試写会で自分の演技を見たたけしは、「自分の演技がひどすぎる」と滅入ってしまったが、共演の内田裕也やジョニー大倉は「たけしに全部持ってかれた」とたけしの存在感に悔しがったという。
一方で、大島は周辺に「たけしがいいでしょう」と漏らし、自信を伺わせていたが、第36回カンヌ国際映画祭に出品され、グランプリ最有力と言われたものの、受賞を逃している。

万人に勧められる傑作とは言い難いが、間違いなく大島渚の中での「異色作」である。

【音楽】クリスマス・イブ/山下達郎(1983)

今日はクリスマスイブ。
この歳になると、さすがにワクワク感も薄れてしまうのだが、「キリスト教徒でもないくせに」なんていうひねくれた感情も薄れていくものだ。
生きていく上での「楽しむこと」のきっかけとして使う人がいるなら、それはそれで幸せなことなのだろう。
当然の事ながら、オレだってクリスマスに合わせてケーキを食べる訳だし、年の瀬に向けての急かされる感じは嫌いではない。
楽しんでいる人に水をさすほど野暮な事はしたくないしね。

そこで今回は、あまりにもベタ過ぎるが、山下達郎の「クリスマス・イブ」を貼り付けてみよう。

「クリスマス・イブ/山下達郎」

この歌は、アルバム「MELODIES」に収録されていたもので、特にクリスマスソングとして売れる事を意識して作られたのではない、との事。
元々は、シュガー・ベイブ時代に未完に終わった「雨は夜更け過ぎに」という歌がベースになっていたそうだ。
バロック音楽でよく聴かれるコード進行の楽曲で、バロックの風味を入れたいと考えた時に「クリスマス」というテーマが思い付いたという。
J.S.バッハに代表されるバロック音楽のほとんどは、キリスト教の教会のための音楽がほとんどであった。
その時、未完終わった「雨は夜更け過ぎに」の歌い出しを思い出し、その後はあっという間に歌詞が出来上がったという。
さらに、せっかくだから間奏に本物のバロックを引用しようということになり、間奏部の1人多重コーラスが作られた。
このフレーズは、クラシック音楽として有名なので説明不要かも知れないが、パッヘルベルの「カノン」である。

アルバムの中の1曲に過ぎなかったこの歌は、後にシングルカットされ、1988年にJR東日本のTVコマーシャルに使用されたことで認知度が大きくアップした。
その後は、あまりにもクリスマスソングの定番となりすぎてしまったために、個人的に食傷気味となって、意図的にこの歌から離れるようになった。
世の中の流行の音楽についていけなくなった今、改めて聴いてみると、やっぱり歴史に残る名曲だ。
今夜は珍しく、ベタな音楽を聴いて過ごしてみよう。



でもこの歌、失恋ソングなんだよなぁ・・・。

【ラジオ】小沢昭一の小沢昭一的こころ(1973~2012)

少し前のブログで紹介した小沢昭一の歌「明日の心だ」。
ラジオ好きならもうお分かりだろうが、小沢昭一のライフワークと言っても過言ではない、氏の看板番組である「小沢昭一の小沢昭一的こころ」のテーマ曲である。

「小沢昭一の小沢昭一的こころ」は、1973年から2012年まで、10分番組として月曜から金曜の帯番組として放送されていた。
氏が“口演”と称し、週代わりのテーマ(「○○について考える」)に沿って、実に軽妙な話術で物語を進めていく。
扱うテーマは時事問題から下ネタまで幅広く、永年の固定ファンが多かった。
落語家の五代目柳家小さんが「本当の現代の落語」とつぶやいたというエピソードがある。
以前ブログに書いた、ラジオ四大名物番組のひとつ。
ちなみに、「全国こども電話相談室」、「小沢昭一の小沢昭一的こころ」、「永六輔の誰かとどこかで」、「テレフォン人生相談」が、オレ的ラジオ四大名物番組である。
この中で現在も放送が続いているのは「テレフォン人生相談」だけになってしまった。

口演の中では、「宮坂さん」という架空の人物が、ストーリーの主人公を務めることも多く、働き盛り、かつ悲哀漂う恐妻家のサラリーマンの設定で、番組が歴史を重ね、小沢が年輪を重ねるに従い「宮坂お父さん」「宮坂薬局店長の宮坂さん」等、第一線から退いたことを伺わせる設定と変わっていった。
他にも「ノーテンキプロデューサー」、宮坂さん行きつけのバーの「れいこママ」と「詩人のヒモ(タロウ)」、子供「とおる」「ななえ」等のキャラクターが登場し、宮坂夫人は「奥方」或いは「お前」という呼ばれ方で、しばしば「宮坂さん」を尻に敷く。
ナレーションも含め、これら全員を小沢が独演し、その独特の世界観は唯一無二。
猛妻の尻に敷かれ子供らに疎んじられる「中年男の悲哀」を基本に、時事問題を取り上げては、愚痴を交えながら、斜に構えたウンチクを世事に傾け、オチといったオチが無いのも特徴である。

IBC岩手放送では、基本的にPM12:15からの10分間の放送で、昼食後、車に戻って寝転びながらこれを聴くのが楽しみだった。
2012年9月から病気療養を理由に新作が録音される事が無くなり、傑作選などを放送していたが、同年12月10日に氏が亡くなった事により、12月いっぱいで放送も終了。
40年の歴史に幕を下ろした。
放送回数は全10355回に上った。



ラジオを聴く楽しみがまたひとつ消えた。
こんなラジオ番組、もう二度と作られないんだろうなぁ。
こんな話術に長けた人ももう現れないのだろうなぁ。
改めて、合掌。
どんなに辛くても、氏のナレーションをつぶやいて、明日も頑張っていくだろう。

「また、明日のこころだぁ~」

【音楽】父チャン音頭/小沢昭一(1974)

前回紹介した故・小沢昭一。
サラリーマンの悲哀を語らせたら右に出るものはいないと言われる氏の歌の極北がこれ。

「父チャン音頭/小沢昭一」

働くお父さんの無情を、ユーモアたっぷりに歌い上げている。
特に一番の歌詞のラストの「前立腺肥大症~♪」は、最初に聞いたときに爆笑。
氏のキャラクターと相まって、隠れた名曲となっている。



いやあ、昭和の「お父さん」はこうだったんだねぇ。

【音楽】明日の心だ/小沢昭一

12月ネタとして、12月10日のことは書かずばなるまい。
2012年12月10日は、俳優の小沢昭一の命日である。
俳優であり、エッセイストであり、歌手であり、大衆芸能研究家でもある。
これまで紹介してきた野坂昭如の小説「エロ事師たち」の映画化の際、主役の「スプやん」を演じている。
また永六輔、野坂昭如と共に、「中年御三家」として武道館でコンサートを行った事もあり、このコンサートは伝説と化している。

そんな小沢昭一の昭和テイストあふれる歌の中の一曲がこれ。
ちなみにこの歌に覚えのある人は、長年AMラジオリスナーであった事だろう。
そのネタは後日。

「明日の心だ/小沢昭一」

小沢昭一にサラリーマンの悲哀を語らせたら右に出る人はいない。
これはその代表歌である。
歌詞の中にある「定年は僅かにあと14年」、「我が家の月賦はあと17年」というところ。
これってすっかり今のオレの事じゃないか!!



余談だが、小沢昭一はオレの親父と同じ昭和4年生まれ(1ヶ月も違わない)で、分隊こそ違うものの、昭和20年の4の月に海軍兵学校に第78期生として入校している。
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